黒田総裁率いる日銀が異次元の金融緩和を初めて久しい。
異次元の金融緩和の終了条件は、年2%のインフレであり、それを判断する重要な指標がCPI(消費者物価指数)。

日銀だけではなく、政府も協力してインフレ施策(アベノミクス)を打っていたものの年2%には届かず
永遠に達成されないかと思いきや、コロナやウクライナ侵攻等、各種の経済危機を経てここに来てその目標に達した。

23_CPI

あくまで前年同月比が2%を超えたのみで、前年比ではないためこの傾向が続かなければ金融緩和を終えることはない点は注意。
また、内訳をみるとエネルギー関連のインフレが主要因だそう。ウクライナ侵攻によって物流が混乱した等一時的な要因ともとらえられるので、それが落ち着くと元通りになる可能性もある。
いずれにせよ、金融緩和を終えるにはまだまだ時間がかかりそうだ。

■ マクロ観について
世界の中央銀行が金融引き締めに入ると、景気は悪化する傾向にある。
特に、アメリカ、EU、日本の中央銀行が引き締めを行うと、過去100%景気後退に入っていた。
そのため、日銀が金融緩和を終えると、景気後退するものと見てよい。
緩和を継続するか終えるかについては、今のところ50:50の確率としか思えない。ランダムウォーク。
一方で、ドル円については、一端は円高にシフトするのではないかと考える。
すでに緩和を継続するメッセージを市場に発しているため、緩和は十分に織り込まれている一方で
緩和を終えることは織り込まれていないように見えることがその根拠。
緩和を継続するか終えるかわからない以上、ポジションをとっている人が少ない方にかけるほうが
投資的には有利だろう。

■ 投資スタンスについて
株式投資家としては、金融緩和を終えようが終えまいが、これまでと変わらずフルポジを貫きとおす構えです。
不動産投資家としては、金融緩和終えそうなら、給料の一部をローンの返済に充てるかもしれません。